2005年4月の記事一覧

Go Your Own Way

FLEETWOOD MAC
モンスターアルバムという言い方があるとすれば、フリートウッド・マックのこの「噂」などまさにそれだと思います。全米No.1の座に32週間もランクインされて1,000万枚以上(77年発売当時のマーケットからするとこれは尋常ではないと思う)売り切ったという名盤からは、当然何曲かヒットシングルも生まれてますが、僕自身はこのオウン・ウェイが耳に残っています(もしかしたら例によってCMで使われていたからかもですが)。彼らのサウンドは、真っ白な何もないクリーンルームのような部屋に響き渡る音楽とでも喩えたらいいのでしょうか。乾燥した音の上に軽いんだけど粘っこい声で綺麗なメロディが歌われるというイメージがあって、当時高校生の熱い血潮には妙に落ち着いた印象が強くて、ちょっと物足りない感じもしてあんまり真剣に聴かなかったんですけど、さすがにこの歳になって聴くと味わい深くてええもんだと解ります。そういえば保険セールスマン兼現役ベースマンのA君が「ホテルカリフォルニアは噂にグラミーをさらわれた!」と今でも悔しがってました。

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Rumours [Expanded]
Fleetwood Mac

Warner Brothers 2004-03-23
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Rise

Herb Alpert
今までのラインナップとは少しフィーリングが違うかな?と思いながら、今日はハーブ・アルバートの79年の全米No.1ヒットであるライズをご紹介したいです。AORとフュージョンの全盛期にぴったりハマったこのナンバー、大学の下宿が同じでいつもGTOで女の子を追いかけていた(失礼!)下宿のM先輩が買ってきたアルバムをすぐ部屋で聴かせてもっらって「うわ、トランペットってカッコよかったんや」と思ったのと、ウイスキーのCM(←たぶんですが)で印象的に使われていたことで記憶に残ってる名曲です。この人は1960年代のロック創世記からある時はミュージシャンとして、ある時はコンポーザーとして(カーペンターズもこの人が育てましたね)、そしてある時はビジネスマンとして(言わずと知れたA&Mレコードの創始者にしてAのヒト)ずっと音楽シーンを生き抜いてきた多羅尾判内のようなお方です。1935年生まれということで今はなき僕のお袋と同じ生年だというのにも何か感慨深い。A&M売却後も一ミュージシャンとして悠々のライフスタイルとそれを築いた才能が羨ましい業界のフィクサー的スターのひとりです。このアルバム、ジャケットのアートワークもカッコよかったなあ。

Rise
Herb Alpert

A&M
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My Music

Loggins & Messina
73年のナンバーが続いてしまいますが、同年発表のライトで心地いいロックンロールのマイ・ミュージック。懐かしいロギンズ&メッシーナの3枚目のアルバムに収録されていて、この曲も深夜ラジオビギナーだった当時よく流れていました。ケニー・ロギンスは映画「トップガン」や「フットルース」の主題歌でこのコンビ解散後に超メジャーになりましたが、地味なイメージのするジム・メッシーナもバッファロー・スプリングフィールド→ポコというウエストコースト創世記の大物バンドを渡り歩いた強者であり79年発表のソロアルバムOasisは大学時代の僕の愛聴盤でとても洗練されたサウンドを作り込む人です。2人で活動していた時期はそんなに長くなくて何となく存在感が薄いというかバンド名としては有名だけどコレという曲が残っていないという感じがして、あまり話題になることのないギターデュエットですが、この曲のようなイージー・ロックというのでしょうか、耳障りの良い乾いた音楽を聴かせてくれた人たちです。

Full Sail
LOGGINS & MESSINA

Columbia 1990-10-25
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Give Me Love(Give Me Peace on Earth)

George Harrison
昨日分がリンゴ・スターだったので引き続きということでジョージ・ハリソンの同じ73年のスマッシュヒット、ギブ・ミー・ラブを。ビートルズ時代はジョンとポールという圧倒的な存在にいつもプレッシャーを感じ続けたためか途中でインド音楽に走ったりしましたが、彼の代表作でもあるホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスを発表した68年頃から突然フッ切れたように才能を開花させたジョージのハイライトは70年のオール・シングス・マスト・パス。で、これはその3年後に発表されたナンバーですが、個人的にはオール・シングス....は3枚組というのもありまた何となく求道的なイメージ(=ジョージのキャラそのものですが)が強くてきちんと聴いてなくて、それよりもこの曲のような軽めのヤツの方がジョージの曲では親しみがあります。例えばビートルズ時代のヒア・カムズ・ザ・サンとかフォー・ユー・ブルーとかサムシングとかもそういう意味で好きなのですが、求道的でシニカルなジョージもいいけどハンサムな笑顔でメジャーコードのギターをかき鳴らしている方が良かったのにと考えたりします。ただ、バングラデシュのようなプロジェクトを主宰したり、その後もトラヴェリング・ウィルベリーズのようなチャリティを呼びかけたりと、ビートルズの4人の中では最年少でありながら社会性のある活動にいち早く目を向けたのも継続的に活動していたのも彼であり、尊敬すべき真面目な人でした。88年にはセット・オン・ユーで15年ぶりに全米No.1を獲得したりしながら、彼らしくストイックに活動を続けていたのですが、もう亡くなってしまって3年を超えてしまいました。追悼コンサートのDVDを観たいなあと思いながら未だなんですが、この曲はジェフ・リンが演ってるようで、きっといいんだろうなあ。

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Living in the Material World
George Harrison

Capitol 1992-01-28
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You're Sixteen

Ringo Starr
ビートルズのメンバーとしてはジョン・レノン、ポール・マッカートニーに次いで3人目で書かせていただくリンゴ・スター。73年発表で最も彼らしい完成度だと思うアルバム「リンゴ」から、これまた最も彼らしいポップ&センチメンタルさが爆発のユア・シックスティーンです。理屈など関係なしにミュージックを楽しめるという点でリンゴらしい作品なのですが、なんと言ってもジョン、ポール、ジョージの3人が(別セッションとはいえ)参加しているという意味で画期的なアルバムで、彼の人間性だけがなせる業だと今さらながら感慨深いです。ビートルズ再結成というのは70年の解散後に何度か現実味を帯びたような局面もあったようですが、結局80年にジョンが、そして01年にジョージも亡くなってしまって、今はもう#9ドリームになってしまい、結局解散後に4人の名前がクレジットされたのはこのアルバムだけじゃないかなと思いますし。ドラマーとしてのリンゴはテクで目立つのではなくて独特のグルーヴでサウンドを支えるのが持ち味で「ドラムソロなんてあんな退屈なものはない」という信条のもとビートルズのアルバムでは(発売が)最後のアビーロードのエンディングを飾るジ・エンドで初めて披露したのが唯一、というのも彼らしい。実力があるのにひけらかすことなくどんな人ともフラットに接することができて盛りたててくれる人がたくさん居て悠々自適の人生を送っていて....という極上の人徳の持ち主がリンゴ・スターで、89年来日のヒズ・オールスターズも豪華メンバーでした。4人の中では一番おしゃれだったのも彼ですが例えば胸に赤いバラなんかを挿していても気障にならない愛すべきキャラクター。まさに美しき人生という感じですね。このユア・シックスティーンは、中学校に入ったばかりの頃で洋楽に興味を持ちだしてビートルズのことを知り始めた時期に深夜ラジオでもよく流れていたナンバーで、聴いていると今でもハートウォーミングになってくるというのも、やっぱりリンゴの人徳かも。

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Ringo
RINGO STARR

Emd/Capitol 1991-04-23
売り上げランキング : 49,420

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Night Birds

SHAKATAK
81年に彗星のように現れた(と感じた)イギリスのフュージョンバンド、シャカタクのジャジーでファンキーでムーディーでメロウな大ヒット曲ナイトバードです。当時AORの波が押し寄せる中、本当にどこでもよくかかってました。波といえば、この曲をはじめシャカタクのナンバーはサーファーの間でもマストアイテムだったように覚えてます。フュージョンというカテゴライズも今にして思えば懐かしく、彼らの他にもラリー・カールトンやリー・リトナーなどの大御所ギタリストをはじめクルセイダーズやジョー・サンプル(これは一緒だったっけ?)など、確かな演奏テクニックに裏付けられたお洒落なBGM系音楽がフュージョンというようにいわれていましたが、シャカタクのサウンドは肩の凝らない気軽さが身上でした。アマゾン見てたらサックスが元イフのメンバーの人だと知って、ちょっと驚きでした。

ナイト・バーズ
シャカタク

ユニバーサルインターナショナル 1991-06-25
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Alone Again (Naturally)

Gilbert O'Sullivan
不朽の名作といっても許される曲のひとつが、72年発表されたギルバート・オサリバンのアローン・アゲインでしょう。ちょうど洋楽に目覚めだして、深夜ラジオ(大阪ABCのヤングリクエスト、通称ヤンリク)をものすごく新鮮な世界に感じていた頃のヒット曲でホントによくかかっていたのでそういう意味でも印象深い曲でもあります。アイルランド出身とのことで、オーセンティックな作風から勝手にイギリスの人だと思ってたのですが、当たらずとも遠からずかな。この曲などまさにそうなのですが、いかにもポール・マッカートニーが作りそうなナンバーですし。子供だった頃のヒット曲であり、子供だった頃のビッグネームでもあり、また80年代に入ってからはあまり名前を聞かなくなっていたので、既に引退されたと思ってたら、どっこい大間違いで、21世紀になってからも来日公演があったようで失礼しました。でも、エバーグリーンという言葉を音楽で使わせてもらうとしたら、僕にとってはまさにこのアローン・アゲインがそのものです。

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The Best of Gilbert O'Sullivan [Rhino]
Gilbert O'Sullivan

Rhino 1991-11-19
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Boat on the River

STYX
扱いやすい?プレグレ、という意味で(声質も含め)後のスーパートランプとイメージがダブってしまうスティクス。僕が大学に入学した79年のヒットナンバーから、ボート・オン・ザ・リバーです。はじめて実家を離れて一人暮らしだった京都の山ん中の下宿でよく聴きました。独特の叙情的なメロディ+アレンジに、乾いたボーカルが被さるこの曲の佇まい....今聴いても何とも不思議な感じです。収録アルバムからは彼らの最大のヒットであるベイブもリリースされていて、この時期がスティクスの絶頂期だったと思っていいのでしょうか?もしかしたらこっちの方が有名かも知れないミスター・ロボットも後に大ヒットしましたが、個人的には、何とも得体の知れない感じなのに美しいナンバーを連発していたこの頃のスティクスの方が存在感があってよかったんです。

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Cornerstone
Styx

A&M 1990-10-25
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I'm in the Mood for Dancing

The NOLANS
AORがロックシーンを席巻し始めた80年のポップシーンで、こんな青春ドラマ風の姉妹グループがブレイクしていたのも今思えばおおらかな時代でした。ダブリン出身の5人組(4人だったっけか?)、ノーランズのダンシング・シスターです。原題は大人の女性風なのですが、なんと言っても健康的すぎてまぶしいくらいのこの娘たちにはこちらの邦題のほうがやっぱりピッタリですね。ただし、単なる夢見る夢子ちゃんの集まりのアイドルグループではなく、とにかく歌唱力があったのも確かで一定のノリとパンチが印象的でもありました。知らなかったのですが、山口百恵やキョンキョンなど日本のアイドル歌手のカバーアルバムで、90年代に日本レコード大賞企画賞を受賞していたとのことでビックリしていたら、なんとまだ現役で活動されてるようでまたビックリ!健康的なのに妙に色気もあった人たちなので、今なら例えばホテルのディナーショーなんかで、ジャズのスタンダードを歌ってるのを聴いてみたい気もします。

ダンシング・シスター~ザ・ベスト・オブ・ノーランズ
ノーランズ

Sony Music House 2004-03-24
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Tout, Tout Pour Ma Cherie

Michel Polnareff
特大のミラーサングラスとカーリー?なヘアスタイルそして純白のジャンプスーツで(というイメージがどうしても強い)、まんま少女コミックの世界から抜け出してきたような、おフランスが誇るスーパーポップスター、ミッシェル・ポルナレフ。このシェリーに口づけは69年の発表で日本での実質デビューとなった大ヒット曲です。彼のことやこのナンバーを初めて知ったのは僕が中学生になってからの70年代初めなのですが、イントロの軽快なコーラスとキーボードを聴くと子供だった頃の友人や遊び場を思い出します。彼自身はフランスで生まれプロとして活動する前からアメリカンロックへの憧れが強かったようで(スコット・マッケンジーが彼の曲をカバーしていますが、きっと嬉しかったんじゃないかなぁ)、この後ヒットナンバーを連発し満を持してアメリカへ移住したのですが皮肉にもそのころから名前を聞かなくなってしまい、90年代初めに引退というか隠居というかリタイアしたみたいです。楽曲自体は、美しいメロディの完璧なポップスという感じでフランス語じゃなかったらいいのになとよく思います(アコースティックギターで弾けたらいいなと思うのが多いので)。存在感があって切れるような才能も感じさせるナンパ系といったらいいのでしょうか、とにかく今のポップスシーンでいえば....という例え方の出来ないアーティストでした。どうでもいいことだけど、ポルナレフの髪型やサングラスってこの頃の陽水氏とよく似てます。

ポルナレフ・ベスト
ミッシェル・ポルナレフ

ユニバーサルインターナショナル 2004-05-21
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好きな洋楽ナンバーについて感想を綴ったブログのアーカイブです。2004年から2005年にかけては一日一曲アップしてましたが、その後飛び飛びになってフェードアウト...現在は各曲のYoutubeムービーのリンク切れだけをたまーにメンテナンスしていますが、新しい記事のアップは休止中です。

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