Ringo Starr
ビートルズのメンバーとしてはジョン・レノン、ポール・マッカートニーに次いで3人目で書かせていただくリンゴ・スター。73年発表で最も彼らしい完成度だと思うアルバム「リンゴ」から、これまた最も彼らしいポップ&センチメンタルさが爆発のユア・シックスティーンです。理屈など関係なしにミュージックを楽しめるという点でリンゴらしい作品なのですが、なんと言ってもジョン、ポール、ジョージの3人が(別セッションとはいえ)参加しているという意味で画期的なアルバムで、彼の人間性だけがなせる業だと今さらながら感慨深いです。ビートルズ再結成というのは70年の解散後に何度か現実味を帯びたような局面もあったようですが、結局80年にジョンが、そして01年にジョージも亡くなってしまって、今はもう#9ドリームになってしまい、結局解散後に4人の名前がクレジットされたのはこのアルバムだけじゃないかなと思いますし。ドラマーとしてのリンゴはテクで目立つのではなくて独特のグルーヴでサウンドを支えるのが持ち味で「ドラムソロなんてあんな退屈なものはない」という信条のもとビートルズのアルバムでは(発売が)最後のアビーロードのエンディングを飾るジ・エンドで初めて披露したのが唯一、というのも彼らしい。実力があるのにひけらかすことなくどんな人ともフラットに接することができて盛りたててくれる人がたくさん居て悠々自適の人生を送っていて....という極上の人徳の持ち主がリンゴ・スターで、89年来日のヒズ・オールスターズも豪華メンバーでした。4人の中では一番おしゃれだったのも彼ですが例えば胸に赤いバラなんかを挿していても気障にならない愛すべきキャラクター。まさに美しき人生という感じですね。このユア・シックスティーンは、中学校に入ったばかりの頃で洋楽に興味を持ちだしてビートルズのことを知り始めた時期に深夜ラジオでもよく流れていたナンバーで、聴いていると今でもハートウォーミングになってくるというのも、やっぱりリンゴの人徳かも。

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Ringo
RINGO STARR

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