Michael Jackson
思えばマイケル・ジャクソンが良かったのはこのアルバムまでだった...。スリラーのプロモーションビデオも傑作揃いだけれど、この曲のにも度肝を抜かれました。大御所マーティン・スコセッシを起用した映画のようなストーリー仕立てで、映像も、雰囲気も、もちろん踊りもムチャクチャかっこよかったなあ。坊主頭の日本人(だと思う)がハチマキしてバックダンサーズにいたのを覚えています。ビート、メロディ、そしてあの「ウッ!」のボーカル...すべて完璧でした。西宮球場でクレーンに乗ってBeat Itを熱唱していたのも懐かしい。近年のゴタゴタで、こういう素晴らしい才能が見られなくなりそうで残念です。カムバック!マイコー!
The WHO
ぐるぐるギターのピート・タウンゼンド率いるモッズバンド(懐かしいフレーズ!)、Whoを初めて知ったのは大学に入った年、先輩のバンドが演奏する「サマータイム・ブルース」でした。で、当然これもいいのですが、個人的にこの曲が好きなので先にアップします。例の9.11テロのチャリーティコンサートがニューヨークで開催されたのを、深夜テレビで見ていたのですが、アメリカとイギリスの大物が次々と登場したステージの中で一番カッコよかったのがWhoのこのナンバーのパフォーマンスでした。何といったらいいのか....突き抜けていたというか、テロがあろうがなかろうがオレらはこれしかできん!という強烈な迫力に、夜中にひとりでコーフンしてしまいました...(変な意味ではない)。
Eric Clapton
一昨日から大物つながりということで、今日はクラプトンです。バラードのスタンダードとなってきた感がありますが、切々と彼女への褒め言葉を歌いあげるとってもロマンティックな1977年のナンバー。「おっちゃん、パーティへ行く前から酔っぱらってるんかいな!」とツッコミたくなるほど甘い言葉が美しいメロディにのって続く秀作です。ギターはアルバムタイトル通りのスローハンドで、聴いていて落ち着くリードです。SlowHandというのはクラプトンのニックネームらしいけど、この人のギタープレイからか、はたまた女グセからか、いずれにしてもパラドックスで上手いっす。昔、接待で行ったスナックでお客さんが酔っぱらって熱唱されてました(意外と上手かった...)。
The ROLLING STONES
昨日ビートルズだったので、今日はストーンズということで。アップしたい曲がたくさんありすぎてというのはビートルズと同じなんですが、まずこの超有名な切ないナンバーからいきます。Aのハーモニックスからはじまるイントロのアコスティックギターが印象的ですが、ボーカルに入ってからのピアノも美しい。コード進行はAmの比較的普通のものなのに、こんなに素晴らしい雰囲気のバラードになるのが、やはり天才と感心してしまいます。"Let me whisper in your ear"のあと、囁くようなボーカルになるところがサー・ミック・ジャガーの面目躍如というか、カッコいいところです。こういうメロディって、イーグルスの"I can't tell you why"もそうですが、日本でウケるタイプのような気がする。アルバム名の「山羊の頭のスープ」という邦題は、そのジャケットのせいか子供心にインパクトがあった記憶があります(今思えば直訳なのね)。ところで、Angieって誰のことやろ?
BEATLES
ビートルズ最後のアルバムLet It Be収録のミドルテンポのご機嫌なナンバーで、黒くてタイトなビートルズです。発売はこのLet It Beが後だが録音は前作のAbbey Roadの方が後というややこしい背景があって、同名映画用に録音してお蔵入りになっていた膨大なマスターテープを、ジョンとジョージが連れてきたフィル・スペクターがリミックス&オーケストラダビングを重ねてやっと発売したアルバムです。「フィル・スペクターに音を壊された」とポールが怒ったという、いわくつきの作品だったんですが、2003年にオリジナルテイクで再発売されたのがNaked(つまりハダカですね)。中学生の時に初めてスペクター版で聴いたときから好きな曲だったのですが、Nakedの方もポールのボーカルがド迫力でOKです。Nakedを聴いて思うのは、ビートルズってコンポーザーとしての神話的評価は当たり前だとしても「演奏も上手かった!」という点。ライブ活動を1966年に終わらせたのがやはり惜しい。映画の中でこの曲の演奏について議論になり、ポールがジョンに「こんな感じで歌いたいんや」ってカラダをくねらせながら切々と訴えるシーンがありましたが、Nakedで聴いて納得できました。
Daryl Hall & John Oates
ホール&オーツが単なるNewKidsからビッグネームとなる足がかりとなったアルバムからのシングルカットで、イントロのギターがなんとも切ない名曲。アルバムとしても、この後のリリースのプライベートアイズなどの大ヒット作よりも、未完成な分ワクワク感があって僕は好きです。「モダン・ポップ」という邦題が、ポジショニングというかマーケティングというか、当時の彼らにピッタリなイメージでした。今聴いてみると、弾けるようなパワフルさと美しいメロディがほどよく調和してるところもグッドなのですが、このあたりはデビッド・フォスターがプロデュースということで納得。1979年、ディスコブームの真っ最中で「ゲイのオシャレなボーカルユニット」という売り出しは成功しましたが、彼らの本質はやっぱりブルーアイドソウルというのは、ライブを観てよくわかりました(アポロシアターのLIVE盤もいいし)。10年くらい前かにダリル・ホールがソロでクワトロでやったLIVEにいけなかったことが今でも悔やまれる。きっと良かったんやろなあ...。
John Lennon
イントロ前に聞こえるションとヨーコの"HappyXmas"というささやきが印象的なクリスマスソング。歌詞の内容は、ジョン・レノンらしく反戦で、切り口としてはイマジンに近いものがありますが、聴いていて優しい気持ちにさせてくれる歌に作れるところが、彼の偉大さだとあらためて感じます。"And what have you done?"という問いかけにも、何かジンときてしまいます。